2021.08.1
スタッフブログ
玄翁の柄
輪和建設の森下です。
以前紹介したグミの木を使って、玄翁の柄を入れ変えました。
玄翁は大工七つ道具の一つに数えられる道具で、時代が変わり、あまり使われなくなった道具がある中、今も昔も変わらずよく使う道具です。玄翁の頭は両側の平たい部分で釘などを叩いて使うのですが、厳密には片方はまっ平らで、もう片方は少し丸くなっています。これは、いろんな使い方があるのですが、主には木を傷付けずに釘を締め込むときと「木殺し」という作業をするときに使います。
玄翁も鉋や鑿と同様に鍛冶屋さんが鋼から打っています。ホームセンターで売られているものは、よく楔というものを打って、柄から抜けないようにしてあります。しかし、鍛冶屋さんが打った玄翁は、柄を入れる穴が真ん中のところで少しだけくびれています。これがあることによって柄を入れるときに木を締めながら入って、時間がたつと木は膨れるので抜けないという仕組みになっています。
今回自分で作った玄翁の柄は太めに作ってしっかり握り込めるようにしてみました。手にフィットする感じがとても気に入っています。道具を少しずつ自分が使いやすいようにアレンジしていくのは大工道具の醍醐味だと思っています。これから、この玄翁を使っていろんな仕事をしていきたいです。