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2024.04.21

スタッフブログ

蟻組接ぎ再び

こんにちは!

中島です。

 

職人さんに頼まれておかもちをつくる事になりました。

 

ある程度の大きさと用途は聞いて、あとはおまかせでということだったので、使い手をイメージしながら製作開始です。

 

蟻組接ぎにしようかなと。

以前作った自分用の鑿箱と同じ組手です。

イモ接ぎよりもはるかに強度があり、凝った見た目にもインパクトがあります。手間はかかりますが、つくってておもしろいですし。

 

なにより仕事で使うのならば使う事で氣持ちがあがるような道具にしたいなーなんて考えて。

 

鑿箱と違うのは樹種です。

鑿箱は古材の欅を使いました。堅木なので細かな加工も比較的しやすかったです。

今回のおかもちは桧をベースに作っていきます。

以前桧で蟻組をした事があるのですが、その時は全然精度が出せませんでした。

これまでのいろんな経験を踏まえて墨付けです。

墨付けといいましたが、用いるのは主に刃物です。

毛引きや白柿(持ってないのでクラフトナイフで代用です)を使う事で、墨一本の誤差をなくします。0.何mmとかですが、その誤差で仕上がりに大きな差がでます。

 

胴突き鋸と呼ばれる目の細かい鋸で白柿で引いた線をほんのわすがに残して鋸目を入れます。

ここまでは鋸だけで加工できますが、あとは鑿でとり、白柿線ぴったりになるよう鑿を使って調整します。

 

男木が加工できたら現物合わせで女木の墨をします。これも白柿で線を引き手鋸と鑿を使っての加工です。

 

ぼちぼちの精度は出せたと思います。

 

完成までのんびりじっくり加工を進めていきたいと思います。

 

 


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