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2024.04.6

スタッフブログ

鑿の状態

輪和建設の森下です。

 

最近、鑿の調子が悪く、直してもらうために鑿屋さんに出していました。というのも、叩いて使ったり、節にあたるとすぐ刃先が欠けていました。

 

これの要因としては、焼戻しが起こっていたか、刃の角度が鋭角すぎるのどちらかが当てはまってきます。

焼戻しというのは、鑿を作る工程で焼き入れという作業があります。鑿を高温に熱し、鋼の粒子を綺麗に整列させて、鑿の強度を上げるという工程です。その状態から、グラインダーなどで研いで、もう一度熱が入ると、整列された粒子がバラバラになります。これが焼戻しです。こうなると、すぐ欠けたり、切れ止んだりします。

もう一つの刃が鋭角すぎるのは、鑿刃の角度を28〜30度くらいが理想と言われています。それより鋭角になると、刃先がどんどん薄くなるので、叩いたりするとすぐかけてしまいます。

 

これを直してもらうために、鑿屋さんに出しました。戻ってきたのをみると、再度焼き入れをしていただき、刃先の角度も28度くらいに調整していただいてました。また、少し錆びていた部分もあったのですが、綺麗に磨いてほぼ新品の状態で帰ってきました。

餅は餅屋とよく言いますが、その道の職人はやっぱりすごいなと改めて感じました。

ほぼ新品なので、これから、裏押しをして使える状態にしていきます。次は失敗しないように気をつけながらやっていきます、、、(笑)


「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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