2023.06.2
スタッフブログ
古民家ブログ
輪和のSDGs
古民家が活用されています
設計の阿部です。
古民家の物件をいくつか担当しておりますが、近年は住宅としてではなくて事務所や飲食店など人を招く場に活用するリノベーション事例が増えてきています。新たに古民家を購入してリノベーションされる方も少なくありません。古民家の雰囲気が世の中に良好に受け入れられていて、古民家活用の機運が高まってきていることを肌で感じます。
写真は大和郡山市の町家の古民家の2階(小屋裏空間)を事務所に改装した事例です。長屋ですのでこの物件だけで耐震を考えるのは難しく、これ以上に傾くことがないように、要所に筋交いを入れています。また、町家の古民家は、両側を家に挟まれていますので、光ををどう取り入れるか、換気扇をどう貫くか、エアコンの室外機をどこに置くか、などの問題で悩みました。カフェに改装する1階にも光が届くように、吹き抜けを設けましたが、2階事務所空間とは分離させる必要があるため、アクリルの建具を吹き抜けにはめる計画になっています。
<改装前>
もうすぐ完成する明日香村の古民家では、飲食店オープンに向けた改装工事をすすめています。
飲食店への改装は、保健所申請の基準を満たすようなキッチン設備や仕上げ、お客様の動線を考えた間取りの提案など、住宅の枠を超えた要素にも配慮が必要です。
キッチンには、保健所の規定により手洗いを付けました。手洗いの水栓は手のひらで操作しないものを取り付けなくてはならないようになりましたので、レバーハンドル式のものを導入しています。
お客様を迎えるにあたっては、清潔感も必要です。
傷んだ畳を新調するだけで、心地よい空間になります。
飲食店のトイレは清潔であることが必須です。便器を入れ替えて床を貼替えました。
安全性も大切です。急な階段は架け替えて登りやすくしました。手すりも設置します。
古民家が末永く活かされていくように、住まう人だけではなく、訪れる人のことも考えて、設計提案していきたいと思います。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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