2023.05.1
スタッフブログ
短くなっても長い寿命
- こんにちは!
- 中島です。
大工道具は様々ありますが、最も基本的な道具の一つに鉛筆があります。
鉛筆が道具?と疑問に思う方もいるかと思いますが、これも立派な道具だと感じます。
鉛筆のコンディションが仕事の質を左右すると言っても過言ではないと思います。
なぜならどんな加工をするにも墨がないと加工できないからです。
当たり前のようですがこれが結構重要で、測った寸法を正確にうつしとる事が出来なければ加工そのものがうまくいきません。
それが細い線なのか太い線なのかでも加工精度が変わります。墨線を切るのか、墨を残して切るのか、墨を消すように切るのか。化粧仕事では1mm以下で戦うので、鉛筆の働きがとても重要ですね。やはり鉛筆は道具です。
いざ加工!となると墨通りに加工できるのかは腕次第ですが。笑
そんな大事な鉛筆。自己記録を更新しています。
短さの自己記録です。笑
鉛筆単体ではここまで短く使う事はできないので、補助軸を使っています。
この補助軸が結構良くて、アルミ製で軽さに優れ、補助軸を使うとフォルムが太くなり扱い辛くなりがちですが、これは出来る限りスリムな作りで作られているので、氣に入っています。
職人さんはよく耳の上に鉛筆が刺さっていますよね。便利なので僕もよくするのですが、結構滑り落ちたりするので柄尻には輪ゴムをグルグル巻いて滑り止めにしてます。笑
一工夫ですが効果絶大です。
鉛筆の種類と削り方にも特徴があります。
一般的に使われる事の多い鉛筆はHBやB、2Bなどだと思いますが、大工さんは少し硬め2Hの鉛筆を使っている方が多いです。三菱のハイユニ2Hを使ってはる大工さんが多いです。僕は誰の鉛筆かわからなくならないようにトンボのmono100 2Hを使っています。B系は濃く見やすいですが柔らかいので減りが早く折れやすいです。2Hは硬さと濃さのバランスが良いので大工仕事では重宝されます。一度6Hを試しましたが、薄くて見えませんでした。笑
種類もですが、削り方も重要です。
これは派閥があります。
鉛筆削り機派閥と刃物で手削りする派閥です。
僕は芯持ちが良い、好みの形に削れるという理由で鑿で手削り派です。
よく切れる刃物で手削りすると芯の減りが遅く感じます。
鉛筆削り機は手軽に手早く綺麗な形にピンピンに削れます。ですが、不思議と芯の減りが早く感じてしまいます。
芯の切れ肌の関係でしょうか?不思議ですね〜
鑿で鉛筆を削ると鑿が切れ止むので手削りもいい事ばかりではないですが。笑
ここまで短くなってもまだまだ使います。
補助軸で固定できなくなったら光付け作業用に置いておいて限界まで使ってやろうと思います。笑
短くなってもまだまだ寿命は長いです。笑
職人さんの耳に掛かっている鉛筆。少し視点を変えて見てみればおもしろいかもしれませんよ。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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