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2023.04.30

スタッフブログ

刃物に使われる鋼

輪和建設の森下です。

前回のブログまで、鑿、鉋と刃物のお話をしました。今回から、その刃物に使われる鋼のお話をしてみたいと思います。

鑿、鉋は鍛冶屋さんで作られます。これらは地金(じがね)と鋼の二種類の金属でできています。地金は比較的柔らかく、鋼は硬く、木材を削ったりする部分は鋼でできています。この2つを鍛冶屋さんは炉で熱し、結合させて刃物が出来上がります。

この鋼には何種類か種類があります。一つは炭素鋼(たんそこう)系のものです。これは不純物を極力無くした鋼で比較的柔らかめの鋼です。なので、ヒノキやスギなどの柔らかい材料を削るのに適しています。

次に特殊鋼系です。これは炭素鋼にクロムやタグステンなどを足して、耐久性を改善した鋼になります。クロムやタグスタンをどれだけ加えたかでさらに細かく分類されます。

もう一つはハイス鋼系です。これは前の二つよりも強く、刃こぼれもしにくいので、リフォームなどに使われる大工さんもいます。

大まかにはこの三つに分かれて、その中でさらに細かく分類されます。この鋼の種類によって適した材料があるので、使い分けることで、作業効率などを上げることができます。

 

一口に刃物と言っても、研ぎ方、刃の角度、鋼の種類によって適した材料というのは変わってきます。作業効率や良い仕事をしていくなら、こういったことも頭に入れておくといいのかもしれません。


「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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