2023.05.2
スタッフブログ
美しい風景
輪和建設、大工の國分です。
只今、明日香村の現場に来ています。
こちらの家は門を抜けた目の前に池があり、その先の美しい自然と慎ましい建物を湖面に反射しています。
とても素晴らしい風景。
門を潜り抜ける度に感動を覚えます。
これだけで、この家の価値はこの家を建てるのにかけた価格の何倍にも膨れ上がる気がします。
もちろん、湖の先の自然であったり家であったりは、この家の持ち主の所有するモノではありません。
どこかの知らない誰かの所有物です。
その知らない誰かが丁寧に手入れをしているおかげで、今僕はこの様に素晴らしい風景を享受することが出来ているのですね。
自分の所有する建物や土地は決して自分だけのものではない。周囲との相乗効果でこの土地の風景を作り出す、重要なピースなのでしょう。
明日香村ですが、驚くことに美しい風景があるのはここだけに限らず、村全体に広がっています。
聞くところによると、明日香村は瓦屋根としないと家を建てれないそうです。(明日香村の景観計画について)
瓦屋根というルールを設けることで、素材感が統一される事はもちろん、屋根形状もある程度統一されてきます。陸屋根とか絶対むりですね。
恐らくそのほかにも色々なルールを設けているのでしょうが、その努力の甲斐あってこの様な美しい風景が広がる村となっているのでしょう。
せっかくのマイホーム。ルールで縛られて作るなんて、自由に作る事ができないなんて、と思う方もいるかもしれません。
ごもっともだと思います。
自由はとても良いものですし、今の時代を象徴するものの様にも感じます。
しかしながら、家や風景でなく、人に例えると分かりやすいのですが、ルールや縛りがない人の集団とはそれは有象無象の集団です。全員がてんでバラバラの方向を向き、力のベクトルはまとまる事はありません。志も目的も意義も何もない集団です。その様な集団が良いものを生み出すことが出来るとは思い難いですね。
ルールで雁字搦めは良くないと思いますが、自由過ぎるというのも考えものなのかもしれないです。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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