HOME  >  ブログ  >  東塔 凍れる音楽 | 奈良の木の家工務店、輪和建設 東塔 凍れる音楽 建築と音楽 建築とプロポーション

2022.04.19

スタッフブログ

東塔 凍れる音楽

輪和建設の阿部です。
先日奈良市西ノ京にある薬師寺を訪ねました。
創建時である白鳳時代から伝わる東塔が有名なお寺です。平成21年から12年かけておこなわれた全面解体を伴う大修理が終わり、今は静かに伽藍の中にたたずんでいます。
大修理の際には、修理の様子を見学する機会がありました。塔の周囲にかけられた足場を上り、大工さんが修理作業をしている様子を見ることができました。古材の味わい深い風合いの中に、ところどころ白木の新しい材が加えられており、いにしえの匠への敬意が感じられました。

 

そんな修理の様子を思い浮かべながら、あらためて塔全体を眺めてみると、3重の塔のリズミカルな屋根がとても美しく感じられます。単純に上にいくほど屋根が小さくなるというわけではなく、絶妙なバランスで大小の屋根が重なる様は「凍れる音楽」と称されているそうです。建築を音楽になぞらえると理解するのは難しいのですが、例えば和音やリズムが音楽の心地よさを生み出しているように、建築の世界にもなんとはいえない人間の五感にうったえる美しいプロポーションがあるのだ、と理解しています。そんな美しさをとらえる感性を磨きたい、と日々思っています。

 


「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった木の家づくりをしています。
奈良・大阪・京都他で注文住宅の新築、リフォーム、古民家再生の施工事例はこちら↓

施工事例を見る