2022.10.4
現場から
瓦工事
戌亥です。
先日、瓦の修繕工事をさせていただきました。
普通の雨では問題ないのですが、大雨が降ると雨漏りがするということで、事前に調査に伺いました。
雨漏りは原因が簡単にわかることもあれば、予想外なところから浸水していてなかなか原因を突き止めることができないこともあります。
新しい家は瓦などの屋根材の下にルーフィングという防水紙が施工されているため、施工不良などがない限り雨漏れをすることはありません。
しかし、昔の家は瓦の下に土を引いているため、継続的に雨が土に吸い込まれると雨漏れを起こしてしまいます。
今回の雨漏れの原因もこれだと思います。
(工事が終わってから大雨が降っていないため、雨漏れが確実に止まったのか判断できていません)
谷樋周りの瓦を捲ると一部だけ土が水を吸って黒くなっている箇所が見つかりました。
元々谷樋と瓦の取り合い部に土とモルタルを詰めた施工がされていたのですが、これが谷樋に通る雨を吸い込んでしまい、毛細管現象で雨を吸い上げてしまったのだと思います。
多めに盛られた土とモルタルを撤去し、ステンレスの谷樋に雨がスムーズに流れるように改善をしました。
瓦屋さんに話しを聴いていると瓦の細かい部分の施工は時代・職人・地域でそれぞれ違うようです。
施工された当時は普通だったのが、試行錯誤され、施工しやすく、雨漏れがしないように工夫や改善を重ねられているのだと思います。
家を全体的に見ても今は高気密高断熱が良いとされていますが、この考え方もこの先変わっていくのかもしれません。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
奈良・大阪・京都他で注文住宅の新築、リフォーム、古民家再生、古民家リフォームの施工事例はこちら↓