HOME  >  ブログ  >  伝統的建造物群保存地区で家を造る |伝建築での家づくり は難しい奈良の木の家工務店、輪和建設

2024.01.29

古民家ブログ

社長ブログ

伝統的建造物群保存地区で家を造る

今井町で平屋の家を新築させてもらっています。

今井町と言えば伝統的建造物群保存地区いわゆる

伝建築です。

新築の家も既存の街並みに合わせた造りにしなけ

ればなりません。

この地区には今井街並保存整備事務所があります。

景観や街並みを管理する事務所です。

設計の段階では当社の設計士がこちらの担当の方

と打ち合わせを重ねて設計を進めてきました。

今日はその保存整備事務所の方と現場で打ち合わせ

でした。

街並みを揃えるというのも簡単ではありません。

既存の建物を改修する場合は現物がそこにあるので

完成もある程度想像がつくが新たに建てるとなると

想像しにくい面があるということです。

昔からある家、いわゆる古民家と言われる家と

現代の建築基準法に基づいた家では構造的にも違えば

生活の様式も違います。

昔の家には基礎がありません。

反対に現代の家には玄関から通り土間はありません。

 

写真の束石は現代の家の基礎などを隠すためにもう

一枚壁を建てるための束石です。

この壁には町屋のような格子が組み込まれます。

保存事務所の方が言うには「造った感」がない家

が理想なんだそうです。

少し風化したような仕上がりが理想なのかもしれません。

束石の見え掛かりなども理想の寸法があるようです。

 

分からない部分は周囲の家を参考にしようと町の中を

めぐりました。

しかし参考にしていい家としてほしくない家もあるよう

です。

この家は新築です。

造ってしまうとこの家が例になってしまいます。

それだけに保存事務所の方も慎重なんでしょうね。

業界ではよくある話で「あの家はそうしているのに

どうしてダメなんですか」です。

 

樋を掛けるのに受金物から下げ振りを降ろしました。

樋の先が前面道路の側溝の芯に来るようにという

指定です。

屋根を造作するときも気を使いました。

先週の土曜日は若草山の山焼きでした。

私な事務所の2階にいるのですが窓から外を見ると

お月様と山焼きがよく見えました。

今年はよく燃えたようですね。

 


「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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