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2023.10.3

古民家ブログ

社長ブログ

シックハウスと自然素材の家

当社は住宅の新築とリフォームの仕事をさせてもらって

います。

ここ数年は新築よりもリフォームの仕事が多くなってき

ました。

そのリフォームも古民家の仕事が多いです。

 

 

新築でもリフォームでも使う材料が杉や桧といった無垢

の木で壁は漆喰、天井は和紙や板貼りといった仕上げで

建具も建具屋さんに木製建具をつくてもらっています。

ですから新建材の類はほとんど使いません。

石膏ボードと外壁の構造用合板は使いますが。

 

 

そのようにして造ったモデルハウスはもう築17年になる

のですが、今でもお客さんが言うには木の香りがする

そうです。

私はもう慣れてしまって臭いに関してはわかりません。

今の家づくりに変わったのはシックハウスが原因でした。

それまではハウスメーカーの仕事をしていましたから、

新築の家はこんな臭いがするものくらいに思っていました。

当時はシックハウスに悩む人がたくさん来られました。

しかしそれも数年でした。

建材の揮発栄物質が改善されたのでしょうか。

それとも自然素材を使う工務店が増えたからでしょうか。

そのあたりはわかりません。

当時は抗酸化住宅やEM菌を謳う工務店もありましたが、

今はどうなんでしょうね。

 

 

今では当たり前の高気密・高断熱住宅などは揮発性物質に関して

は不利なように思いますが、問題はないのでしょうか。

そういえば、モデルハウスを見学に来られた方が高気密・高断熱

の家の体験宿泊をしたことがあるらしいですが、臭いに困った

そうです。

換気がよくなかったのかもしれませんが、そんなこともあり得る

かと思います。

やはり気密はほどほどで、仕上げは自然に近いものが体には優しい

です。

先日、法隆寺の文化遺産登録30周年記念で

鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言」という映画を研修を兼

ねて社員も一緒に見てきました。

 

鬼と言われますが、映像の中の西岡棟梁の弟子に教える姿は

仏様のように温和でした。

年齢を重ねて丸くなられていたのでしょう。

出てくるノミやカンナの良く切れること 感心しました。

特に槍鉋の削りくずはきれいでした。

棟梁の話の中で薬師寺の金堂の再建でしたか、内部に鉄筋コン

クリートの構造物を組み込むことを条件にされたことが大変残念

そうでした。

1000年持たそうと思って作り上げた建物の中に100年しか持たない

構造物を組み込むというのが許せなかったのでしょう。

数値に表せない自然の木の丈夫さや木組みの強さよりも人工的に

造った数値に表すことのできる材料のほうが信用されるんですね。

 


「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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