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2023.08.31

家づくりのこと

釘とビス

戌亥です。

 

過日の台風で、古民家の棟(屋根の天辺)部分の板金がめくれたとの連絡をいただき、修繕に伺いました。

 

板金も少し前までは、釘を下地の木に留めることで固定していました。

しかし、経年で下地の木の乾燥が進み、釘のききが悪くなり、台風などの強風の際に外れてしまうことがあります。

 

特に今回は釘のサビに強いステンレス製が使われていたため、抜けやすい状態になっていました。

 

今回の工事では、捲れた板金の復旧と他の部分をビスで留めなおしをしました。

 

昔の大工さんが釘を口にくわえていたのは、釘に水分を付けることで、木に打ち込んだあとにサビを発生させて抜けないようにしていたそうです。

もちろん作業スピードを上げるという目的もあったと思いますが、何気ない行動にも意味があったのだと驚きました。

現在では釘も釘打ち機で打ち込むため、なかなか釘を口にくわえた大工さんを見ることはなくなりました。

 

また、釘とは別にビス(頭に+や-がついているドライバーなどで回すことができるもの)が使用されるようになりました。

ビスは木に埋まる部分が、スクリュー形状になっているため、多少木が乾燥などで痩せても抜けないようになっています。

 

どの業界もそうですが、日々作業が簡単に素早く終わり、性能のいいものになるよう様々な工夫を凝らした道具や商品が出てきます。

昔ながらのやり方がいいこともありますし、新しい方法を採用したほうがいい場合もあると思います。

昔ながらのやり方の一部に新しい方法や部品を組み込むこともあります。

どのやり方も知らないと検討をすることもできませんので、様々な方法を知りよりよい方法をご提案できるように勉強していきます。

 

 


「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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