輪和建設の阿部です。

プランを考える際には構造的なことも見ているのですが、そこでは「直下率」も重視しています。2階の柱、壁、耐力壁が直下の1階にある割合です。柱、壁、耐力壁が上下そろっていると、力の流れがスムーズになり、地震にも強いということは熊本地震でも実証されました。直下率のほかに、耐力壁の数とバランス、偏心率（建物の重さの真ん中の重心と地震の際に最も力がかかる剛心を近づける） なども見て、ご希望の間取りと合わせて総合的にチェックして、耐震等級３、耐風等級２（いずれも最高ランク）を確保します。

直下率が悪いと、耐力壁が増えたり梁せいが大きくなってコストアップにもつながります。そんな家は「無理をしている」ようで、時には根本的に改善をしていくことも少なくありません。余談ですが残念ながら直下率の下限などは法律で定められておらず、世の中では直下率が悪い建築も建てることができてしまいます。

輪和建設の理念「強く美しく」は構造的に強く、そして無理をしない自然の道理に従った美しい家をつくること。その中でお客様のご要望に応えていく提案をするため、日々葛藤しています。