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2023.12.8

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御杖村の古民家改修工事が終わりました

設計の阿部です。

お盆明けから工事をさせていただいておりました築90年の御杖村古民家の改装が無事に終わり、先日お引き渡しをさせていただきました。

御杖村は奈良県の最東部に位置し、冬は積雪も多く寒い地域です。ご高齢のご両親がこれまで慣れ親しんできた生活スタイルがありますので、大きな間取りの変化などは望まれず、ご両親の日々の生活負担を軽減することを中心にリフォーム計画をすすめさせていただきました。

 

このお家は南に面する縁側の陽当たりがよく、陽だまりが心地よく感じられるお家です。寒い冬は特にこの場所は最高に居心地が良いです。この縁側にかけられた階段を、今回の改修では向きをかえて緩やかにかけ直しました。階段はストリップ型にして、光を遮ることなく部屋に取り入れられるようにしています。また、階段上にはスノコのステップをとりつけました。(梅干しや干し野菜もよく乾くと思います。)

 

とにかく冬がとても寒いので断熱してほしい、というご要望でしたので、居室の窓は断熱性の高いサッシに入れ替えるか、もしくは内窓を取り付けています。また、改修したフロアについては床下に断熱材を施工しました。これから迎える冬本番、断熱効果を肌で感じていただけると思います。

  

昔の間取りのままに水回りを増設したため、キッチンは土間に、お風呂や洗面は土間を通って行かなくてはいけない動線でした。そこで、キッチン空間はフロア貼りにしてダイニングと同じ床高さにして、家族の様子がよくわかるように対面式のキッチン配置にしました。玄関からキッチンが丸見えにならないように、キッチン横には壁をつくっていますが、その壁にはお気に入りのタイルを貼らせていただきました。冬はやはり寒いということで、ダイニングとキッチンを仕切る建具もつくりました。

 

   

そして、毎度靴を脱いで行き来をしていたお風呂や洗面所への動線土間上にはフロアを貼り、不便な使い勝手を解消しました。玄関正面の格子の建具はそのままの位置にあったものを再利用していますが、冷気を遮断するため、格子の裏側にアクリルを貼りました。

 

見えないところですが、家を長持ちさせるような改修も行っています。シロアリの被害がみられた材の補修、湿気対策のための通気口の確保や側溝の新設をしました。これからもこのお家でご家族の思い出を紡ぎ続け、長く住み継いでいってほしいと願っています。ありがとうございました。

 


「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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