2023.07.6
スタッフブログ
柱と真壁づくり
輪和建設、大工の國分です。
リフォームの現場では只今、新しく柱を入れているところです。
元々の広々とした空間もよいですが、
柱が真っ直ぐ垂直に建つ姿は見ていて気持ちが良いものです。
柱は信仰の対象になることもあるのですが、なんだかその気持ちも分からなくないなと感じます。
昔の日本の家は壁から柱が見えている真壁づくりというものでできており、最近の家は柱が壁に隠れる大壁づくりが主流です。
和室は真壁づくり、
洋室は大壁づくり、といったところです。
真壁づくりは日本の家づくりを象徴するものかもしれません。
私自身としては、何故わざわざ手間をかけて柱を見せるのだろうか、見えない方がスッキリしたデザインになるのに、と思っていた時期もありましたが、自分の手で柱を建て、その立ち姿を見ると、柱を単なる構造体として済まさず、空間のデザインとして活用していくのは良いことだなと感じます。
学生の頃、ヘルツォーク&ドムーロンという建築家(プラダ青山や、中国のオリンピックの鳥の巣が有名です)の講演に行ったことがあるのですが、そこでは構造とデザインと空間を同一のものとして設計する事を大事にしていると仰っていました。
日本の真壁づくりはそれを体現していると思いますし、日本の建築はやはり素晴らしいのだなと嬉しく思います。
というか、昔ながらの家は日本に限らずかもしれません。
材料も技術も乏しく、無駄な事を出来ない厳しさがあるからこそ、洗練されたデザインが生み出されているのかも。
私は古いもの好きというわけではありませんが、やはり古いものの良さに触れ、学ぶ事は大切だなと感じさせられます。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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