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2023.06.14

スタッフブログ

茅葺屋根

設計の小林です。

 

先日、宇陀の古民家完成見学会を開催させていただきました。

沢山の方にお越しいただき大変ありがたく存じます。

見学会をさせていただいた宇陀のお家の金属屋根の部分には茅葺屋根が隠れています。

茅葺は定期的なメンテが必要ですがあらゆる理由で出来ず、金属で覆うお家が増えてきています。

茅葺の専門職人も数少なく、技術の継承が問題視されています。

 

数年前に、京都の美山に行った際の写真ですが、

茅葺屋根の軒先の切り揃った美しさ、どしっり感、そしてなんともほっこりする外観、とても癒される街並みでした。

この屋根のおかげで、夏は涼しく、冬は暖かいといいます。

実際私が訪れたのは、秋の終わりごろ。

山奥で夜はなかなか冷える時期でしたが、囲炉裏の暖かさがじんわり残って朝までぐっすりでした。

瓦屋根も同様に瓦の下に土が残っている方が遮熱・断熱性が良く、夏は日射熱の伝わりを緩やかにし、冬は室内で暖めた熱を逃がしにくくします。

このずっしりした茅葺屋根は、遮熱・断熱性の他にも吸音性・通気性にも優れているそうです。

 

土や、茅、木など自然素材の蓄熱性質のある素材の断熱効果は、今の省エネ計算ではかなり低く評価されていますが、

蓄熱性はドイツでは再注目され、蓄熱性のある断熱材として木質断熱材も出てきています。

家の形状やどのように住まうかによっても変わりますが、うまく昔の知恵と技術を活用していくのも良いと思います。

 

 

 


「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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