2023.06.10
スタッフブログ
窓の先には
輪和建設、大工の國分です。
こちらは縁側と和室の間の垂れ壁についていた窓の写真です。
この窓から見える太鼓梁の見え方があまりにも魅力的だったので紹介します。
太鼓梁に当たる光のグラデーションがとても象徴的で存在感があります。窓によって見える範囲を限定し、垂れ壁面と窓の外との明暗の差も相まって、太鼓梁のこの光の具合や丸み、素材感などの魅力がより一層引き立てられているのでしょう。
もし、このように窓がなく垂れ壁のみだったらもちろん何も見えずに終わりますし、垂れ壁もなく、太鼓梁が全部見えていても「おお、立派な太鼓梁だ」で終わってしまう事でしょう。
窓によって見せたい範囲を絞る事で、細かな魅力が引き立つのですね。
写真を撮るときに全体的に撮るよりも、ズームをして、一部分を切り取って撮った方がなんか良く見えるあの感じ。
見せたい部分に的を絞り、他は見せないこの取捨選択が大切なのでしょう。
窓といえば、光を取り入れる、空気を取り入れる、外の景色を見るというのが一般的な目的ではありますが、このように、見せたい物の的を絞るという使い方もまた、おもしろいですね。
その場合、人の行動範囲や目線の高さ、窓の外の見せたい物の位置関係など、考えることは山積みで狙ってこれを行うというのはかなり至難の業かもしれませんが。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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