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2021.04.26

社長ブログ

これから家を建てる人

 

木造住宅の業界では今「ウッドショック」と言われています。

コロナの影響で海運業に携わる労働者が減少、スエズ運河での

座礁事故もありコンテナの不足といったことが原因で輸送費が

高騰しています。

そして何より米松という木材の原産国であるアメリカがコロナ

の影響で戸建てブームなのだそうです。

米松は日本の木造住宅にたくさん使われています。

材木の需要が高まって木材価格が高騰しているところへさらに

中国が木材を高値で輸入しているので日本に木材が入ってこな

い状態になっています。

 

日本の木造住宅はその木材の7割から8割を輸入に頼ってきました。

アメリカでは国内需要が少なかったので余った木材を安価で輸入

してきましたが、今はそうではありません。

しばらくは在庫で賄うことができるかもしれませんが、プレカッ

ト工場ではすでに材料が不足しているようです。

今のところ、いつ、どれくらいの価格で仕入れられるかは不明と

言われています。

住宅業界は今年から来年にかけてかなり影響を受けると思われます。

 

建築業界は今まであまりコロナの影響を受けずに稼働していました

が、今になってこんなところから影響が出始めています。

 

当社は輸入材は使っていません。

主に吉野材、そして熊野の木と福島の木です。

しかし「輸入材でなくてよかった」では済まないかもしれません。

輸入材が手に入りにくくなれば日本の木が使われるようになります。

日本の木もおそらく高騰し始めるでしょう。

日本の木が使われるのはいいことですが、ご存じのように日本の林業

はかなり衰退しています。

大量の木を急に伐り出すことはできません。

数日前に吉野の材木屋さんに聞いたところ「今のところは

急にどうこうはありませんが、先はわかりません」

という話でした。

やはり原材料を輸入に頼ること自体がよくありません。

ないものなら仕方ないですが、日本は世界でも有数の森林国

です。

どうしてこんなことになってしまったのでしょうね。

 

大きな影響がなければいいのですが。

そして国産材が見直されるいい機会になればいいのですが。