2018.06.15
社長ブログ
左官
土や石灰(漆喰)を扱う工事を左官といいます。
左官は飛鳥時代から行われるようになり、漆喰は平安時代の初め
ころから使われるようになり、その後戦国時代の防火や城郭建築
へと発展してきました。
江戸時代には火災の多い町を守るために左官工事は進化し続け、
茶室や土蔵、数寄屋に利用されてきました。
漆喰は消石灰に糊・すさ・砂などを入れて水で練り混ぜたものです。
そこへ、黄土やベンガラなどの顔料を混ぜて着色した色漆喰や砂を
混ぜた砂漆喰などがあります。
しかし、この左官工事は材料の乾燥、硬化に時間がかかることから
現代ではやや敬遠されています。
左官があれば右官もあります。
今では使われませんが、右官は古くは大工のことを指したとされて
います。
家を建てる現場には棟梁と左官と右官があって、棟梁は総合責任者、
左官は土関連の仕事を、右官は木関連の仕事をしたとされています。
しかし、棟梁が大工を兼ねるようになり右官という呼び名は廃れた
とされています。
他にも説があり、左官には「工」という字が使われていて「工」に
は仕事、職人、匠な技という意味があって左官は土木工事職人、
右官には「口」という字が含まれているので右官は事務職という説
もあります。
番匠師(ばんじょうし)という言葉も残っていてこれは現在の棟梁
に当たります。