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2018.08.29

社長ブログ

建築的手法で省エネの家を

ここ数年、夏と冬が長くなって春と秋が短くなったように感じます。

いつまでも寒いかと思っているといきなり暑くなったり、この夏の

ようにまだまだ暑い日が続いていますが、秋を感じる間もなくいきな

り寒くなるのではと思います。

しかし、実際は自然はそう簡単に変わりません。

異常気象だとか平均気温のわずかな上昇はありますが、春と秋が短く

なっているのではなく、人間が変わってきているだという説もあります。

窓を閉め切りエアコンに頼る生活が季節感と人の体感センサーを鈍らせ

ているのではないか。

夏は汗をかいたり、扇風機にあたったり、うちわを煽いだりし、冬は鳥肌

が立ったり、厚着をしたりと人の体は夏は夏バージョン、冬は冬バージョン

になる能力を失ってきているということです。

「冬暖かく、夏涼しい家」というキャッチコピーがありますが、

夏涼しいというのは現代の高気密高断熱の家ではエアコンが効率よく使える

家ということになります。

建築的な手法によってできるだけ涼しくという家はあまりありません。

しかし、軒の出を大きくしたり、窓の位置を工夫したり、風通しを考えること

でかなり改善されることは確かです。

省エネ住宅を謳うのならエアコンを効率よく使うより、なるべく使わなくて

すむ家づくりの方がいいはずです。

さらに、冬暖かい家というと

・熱が逃げやすい窓を小さくし壁をたくさん造る。

・外壁の表面積が少なくなるように総2階でデコボコの少ない家。

これは建築コストも下げることができます。

・気密性能を上げて室内の空気の入れ替えは換気扇で管理する。

確かにこれでわずかな暖房で寒い冬を快適過ごすことはできますが、夏には不向

きです。

また開放的な生活に慣れた人にとっては息苦しく感じます。

空調設備は確かに便利で、現代ではなくてはならないものですが、

なるべく機械に頼らず、建築的手法で改善できるできる部分は改善していくという

家づくりが必要だと思います。

健康という面からみてもある程度の暑さ寒さはあった方がいいはずです。

日本は南北に長く、地域によって寒暖の差があります。

その地域にあった自然を感じられる家づくりが大切です。