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2019.12.11

社長ブログ

引き戸と敷居

引き戸です。

当社では引き戸を多用しています。

閉めていても、途中で止めても、開けておいてもどの

位置でも安定していて、邪魔になることはありません。

ドアは完全に閉めるか、開けるかになります。

昔の日本の家は障子や襖のように引き戸がほとんどです。

日本の木製建具は桟戸といって建具周囲の框が細くて中

の桟で建具を保持する形になっていたのでドアのような

太い框で造られた建具はあまりありませんでした。

この建具も時代の流れで、引き戸がたくさん使われたり、

ドアがたくさん使われたりします。

10年以上前ですが、ハウスメーカーの仕事をしていた

ころはまだドアの方が多かったように思います。

当時は、今まで引き戸ばかりの家に住んでいたのでドアが

欲しいという人もいました。

これも個人の使い勝手ですが、やっぱり引き戸の方が使い

やすいと思います。

同じ引き戸でも敷居のない上吊りの引き戸があります。

敷居がないと床もすっきりしますし、掃除もしやすいです。

 

30年位前までは引き戸でもドアでも敷居がありました。

その敷居がなくなることは施工する大工さんにとっては

急に仕事の手間が増えることになりました。

なぜかというと、敷居があることで床のフロアーは部屋ごと

に貼ればよかったのですが、敷居がなくなることですべての

部屋をつながなければならなくなりました。

うっかり貼り出すと玄関の框など一番目に付くところに半端

な床板が来てしまいます。

貼る順序から考えなければならなくなりました。

 

そして「敷居は踏んではいけない」と言われたものです。

これにはいろんな説があります。

私が最初に聞いたのは、敷居を踏むと建付けがゆがむという

のが理由でした。

しかし、他にもこんな説があります。

忍びの物が床下に忍び込み、敷居の隙間から漏れる光で相手の

所在を確かめて刃で攻撃する、これで命を落とすことは武士と

して恥ずべきことだったということ。

敷居は世間と家、部屋と廊下を隔てる結界の役目があってこの

結界を踏むことは空間様式を崩すことになる。

こんな意味もあったんですね。

こんな風習もなくなりつつあります。