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2020.01.20

古民家ブログ

古民家リフォーム完了検査

 

築70年位の古民家ですが、先日完了検査に行って

きました。

 

施工前はこんな感じでした。

和室を一間と廊下をまたいでLDKにしています。

かなり奥行きがあります。

施工前のキッチンですが、

 

こちらも開放的になりました。

リフォーム前は家の真ん中を廊下が横切っていま

したが、廊下をなくすことで広い間取りと通風や

採光もよくなっています。

 

リビングの隣の座敷は内装のやり替え程度でほぼ

そのままです。

どこの家でも座敷は大体、壁の塗り替えや畳の表替

えくらいです。

あまり使われなくなったと言っても座敷をなくすこ

とはあまりありません。

もともと手間のかかっている部屋なので無くすのは

もったいないです。

 

こちらは洗面所ですが、

 

これならさすがに明るくなります。

設備にはかなりお金がかかっています。

 

古民家のリフォームでは木製建具はなるべく再利用

しています。

今では造るとかなり手間のかかる建具もあります。

ただ、新しい建具と古い建具が入り混じるので最初

のうちはすこし違和感を感じることがあります。

 

古民家はリフォームをすると高額になることが

多いです。

屋根が傷んでいれば瓦の葺き替えが必要になる

こともあります。

和瓦は他の屋根材に比べると高額です。

漆喰の補修も必要になりますから。

また、耐震性をよくするために土葺きから桟葺き

に変えることもあります。

耐震工事も特殊な構造計算とそれに応じた施工が

必要になります。

それから断熱施工。

外部の木製建具を断熱性のいいサッシに取り換える

のが一番ですが、あまり寒さを気にされない場合は

木製建具のままにしておくこともあります。

その方が古民家らしい外観を維持できます。

土壁の外壁はなるべくそのままにしておきたいもの

です。

断熱性は良くないですが蓄熱性や調湿性には優れて

います。

あえて断熱するならば外断熱がいいと思います。

床下は高さが確保されていれば今は床下で吹き付け施工

できる断熱材があります。

これなら床板をはがさなくても断熱施工できます。

屋根裏はグラスウールの敷き込みや吹き付けで対応でき

ますが、古民家の場合、屋根の垂木、軒裏の板がそのまま

仕上になっていることもあり、きれいな細工を隠してしま

わなければならないこともあります。

どんな工事をするにしても古民家は大きな家が大きいので

どうしても施工費がかさみます。

断熱も必要な部屋(主に生活する部屋)などに限って施工

するのも一つの方法です。

普段使わない部屋は改装程度にとどめておいてもいいと思

います。

ただ、屋根の痛みは雨漏れの危険もあります。

やはり雨漏れは家にとっては大敵です。

構造材に支障をきたす前に対処しておきたいところです。