2025.03.17
古民家ブログ
社長ブログ
木と漆喰の家 どんな木も使う

ハウスメーカーの仕事を辞めて今の家づくりを始めてから
かれこれ20年になります。
長いようで過ぎてみると早いものです。
始めたころはこの先どうなるかもわからず、福島県にある
会社さんの見よう見まねでここまで来ました。
「エアパス」というパッシブソーラーハウスがメインでした。
ソーラーハウスも当時はいろんな工法がありました。
OMソーラーの家などはかなり普及していたと思います。
他にもソーラーサーキットやWB工法などもありましたが、
今ではソーラーハウスといった太陽熱を利用した家はあまり
採用されなくなり単純に高気密・高断熱へと変わってきてい
ます。
エアパスは採用してましたが、家そのものは「木と漆喰の家」
として家づくりをしてきました。
私個人的にはどんな木も有効に使うつもりで和室でもない限り
は多少の難あり材は使うべきだという考えでした。
木材というのは日本では主に杉や桧なんですが、節があるか
ないか、杢目が正目か杢目かで材料の価格が大きく変わります。
節のない柾目のいい材料を選べばきれいな家づくりができます。
しかし当社のように新建材を使わない、天然の木ばかりを使っ
た家づくりはたくさんの木材を使います。
新建材を使った現代の家づくり、ほとん木造住宅がそうですが
そのような家に比べると木材の使用量が違います。
また新建材に変わる木材は化粧材となるので価格も高価になり
ます。
木製建具も同じです。
既製品に比べればその都度造作する木製建具は高くなります。
いい材料、高価な材料を使えばきれいな家ができます。
大工さんも難あり材よりもいい材料を使いたいものです。
しかしあまりこれに拘ると家は高くなるばかりです。
私がこの仕事を始めて間もない頃、30年以上前の話で申し訳あり
ませんが、当時は和室を造作するとなると大工さんと一緒に材木
屋さんへ行って木(柱)を一本づつ選んだものです。
当時は桧の柱はもっと高かったと思います。
柱も当時は1面無地、2面無地、3面無地と言ってそれぞれ価格が
違いました。
なので少しでも材料費を抑えるために見える部分だけが化粧に
なる、節がない木目のきれいな柱を選びました。
噓か本当か定かではありませんが、
あの有名な「西岡棟梁」がある家を造ってくれたそうです。
それが柱は節だらけだったのにとてもきれいに出来上がっていた
と言います。
使い方がうまかったんでしょうね。
そんな家づくりもいいのではないかと思います。
大工さんはかえって難しいかもしれません。
現代ではある程度、施主さんに理解してもらったうえで施工する
必要があるかとは思いますが。
質的、強度的には何の問題もありません。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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