2023.02.18
古民家ブログ
現場から
木製雨戸と鍵と猿
こんにちは!
中島です。
築100年の古民家のリフォームに来ています。
古い建物の改装工事にくると、「昔の人は賢い」と思う事が多々あります。
これは木製雨戸の鍵の部分で、こういう仕掛けの鍵のことを「猿」と呼ぶそうです。
今回の場合は鴨居側に上げて鍵をかけるので「上げ猿」と言い、これが建具の下側についていて敷居側に下げる場合は「下げ猿」または「落とし猿」、開き戸に横向きについている場合は「横猿」になるみたいです。
鴨居にはこんな掘り込みがあります。
この「猿」は古民家では良く見られるのですが、留め具はスライドしてロックするものが多く、今回のように留め具が半回転するものは初めて見ました。
ほんのちょっと頭を捻れば考えつきそうなものですが、これがなかなか捻れずに思いつかないものです。
昔の人は賢いなぁ〜なんて思いながら、この仕組みを応用してなんか作ってやろうと企んでいます。
解体で頭から真っ黒の埃を被りながら、正直キツいですけど、いろんな手間の込んだ造りは勉強になります。
昔の職人さんたち、ありがとう!
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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