2018.07.2
古民家ブログ
古民家のリフォーム
昨日は古民家のリフォームの完成見学会でした。
暑い中ご参加いただきありがとうございました。
できるだけ建築当初の状態を維持してリフォーム
させてもらいました。
建具もアルミサッシは浴室と台所の2か所だけで
他は網戸や雨戸もすべて木製です。
アルミサッシのような気密性はありませんが、
このような家は木製建具が似合います。
通り土間はさすがに床を作りましたが風通しがよく、
見学会の最中でもここに来るとホッとするくらいの
温度差を感じることができます。
キッチンは現代の生活に合うようにリフォームしています。
格子は飾りのパーテーションです。
四間取りの和室はほぼそのままです。
状態がよかったので壁の塗り替え、建具の貼替、畳の取替
で済ませています。
畳も今では建材畳や和紙の畳表が使われますが、こちらは藁床に
イグサ表です。
イグサのいい香りがします。
縁側に座って外を眺めているとゆったりした気分になれます。
大壁にして洋室風に仕上げたご主人の部屋です。
古民家にはこのような丸太の梁は普通に使われています。
梁の表しは今の流行りです。
このような家はいいのはわかっていても、家が大きすぎて
持て余してしまうことがあります。
また、現代の高気密・高断熱の家に比べて寒いです。
外壁は土壁ですし、開口部も木製建具では隙間風は防げません。
暖房対策は考えておかなければなりません。
そして、見学会に来られた方が一番気になるのは「工事費はいくらか」
です。
古民家は現代の家をリフォームするより高くなります。
面影を残して施工しようとすれば職人さんの手間をかけることになります。
大量生産されている建材はあまり使うことができません。
そこまでかける必要があるのかといわれればそれまでですが、それで同じ
家を造ることはできません。