2024.07.23
お客様インタビュー
お客様インタビュー 民泊『ふること』さん
明日香にも近く、談山神社、纏向遺跡や箸墓古墳など歴史的遺構もたくさん残る桜井市にて築80年の古民家を購入し、民泊開業も視野に入れながらリフォーム。2020年10月1日に民泊を開業された『ふること』さんにお話を伺いました。
-桜井を選んだのはなぜですか?
元々二人とも関西出身でしたが、仕事で千葉で生活していました。その後介護の都合もあり戻ることになりましたが、自分たちの終の棲家となることも見据えつつ、元々歴史が好きだったので、奈良で物件を探すことにしました。
ただ、離れたところに住みながら探すのはネット情報が頼りで難しかったので一旦奈良に引っ越してから探そうと13年前に奈良市に移りました。
当初明日香村で物件を探していたのですが、なかなかいいご縁にめぐりあえませんでした。
たまたまこの物件に出会い、桜井は交通の便もよく、自然に囲まれ、歴史的にも大変魅力的な場所で、建物もイメージにぴったりだったので即決しました。
すぐ裏手にも古墳があり、一番近いものは徒歩2分です。
-民泊開業のきっかけは?
のんびりしたところで喫茶店かレストランのようなお店をしたいという気持ちはぼんやりとはありましたが最初は民泊の形になるとは想像していませんでした。
建物の構造を見て人を泊めることはできるかなというのと、私たちが観光に来た時に泊るところがあまりなかった経験があったので、ここに住みながらお客さんを受け入れることはできるかな、と思いました。
-ふることさんの特徴を教えてください
築約80年の古民家を、できるだけ地元の木と自然素材を使い、建てられた時に限りなく近い形でリフォームしました。
ゲストスペースは1階の6畳二間続きと2階の8畳の客間、歴史に関する書籍や資料を自由に見ていただけるくつろぎスペースも設けました。
来られた方は実家に帰ったようで落ち着くと言ってくださいます。
食事は和食の朝食のみです。せっかく自然豊かな土地に来られるので、食事も安全なものを提供したいとの思いから、自宅の畑で採れた野菜やできるだけ無・低農薬にこだわった食材を使っています。
夕食は周辺のお店を紹介したり、持ち込んでいただくことも可能です。
夕食後にくつろがれているときに観光のアドバイスをするのですが、歴史に詳しいのでそんな話が聞きたかったと喜んでいただいています。
案内してもらいたいという方には前職のガイド経験を活かしたご案内も可能です。
知識があると見方が変わるので、桜井や奈良をもっと楽しんでいただきたいです。
-歴史はどんなところが面白いですか?
古代史や古墳、神社が好きです。
文字ができた後の時代は嘘が書けないけれども、できる前の時代は、詳しい情報が残っていません。古墳も時代によって移り変わりがあり、その時期にその場所にどんな形で存在するかには理由があって、他の要素とそれぞれがどういうつながりがあったのかを想像するのがとてもおもしろいです。
奈良は歴史も古く、一度では見切れないからどんどん深みにはまっていきます。
徒歩二分で古墳
-どんなお客様が来られますか?
観光で来らる方ももちろんですが仕事で来られた方、意外とお子様連れも増えてきました。
歴史好きな方は関東方面からのリピーターもいらっしゃいます。
民泊を始めて第1号のお客様はアメリカで活動する日本人の芸術家でした。両親が付けてくれた名前と同じ漢字の土地があると知り、個展のために帰国した際に、何か関係があるのではないかとルーツを探しに来られたそうです。
また一番驚いたのは、元々桜井に住んでいた人が、法事の際の宿泊先を探していてふることを見つけ、よくよく見てみると自分の生家だったということもありました。もう朽ちていると思っていたお家が人の手に渡って、住み継がれていると分かって感動されたそうです。
色々な方がそれぞれの理由で来られるので、お客様との出会いが楽しいです。
-今後は?
ご近所の方ももっと宣伝するよう勧めてくださいますし、ホームページやSNSへ季節の移ろいなど投稿したいと思っていますが、夫婦とも苦手なので、これからの課題です。
明日香での仕事や畑、書道等やりたいことも沢山あるのであまり忙しくなりすぎない程度に、お客様との出会いを楽しみながらやっていきたいと思っています。
そしてこの建物は私たちが以前の持ち主から受け継いだ大切な資源だと思うので、次の人の手に渡っても手入れをしながら住み継がれていくことが一番の願いです。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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