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2023.05.16

家づくりのこと

古民家ブログ

古民家

戌亥です。

 

先日、ご依頼をいただきまして古民家の現地調査に行ってきました。

古民家といえば平屋のイメージですが、厨子二階(つしにかい)と呼ばれる小屋裏収納のような空間があります。

広さはばらつきがあり、普通に2階を作れるような高さと広さのものあれば、窓際は少し天井高さが低くなるようなこともあります。

 

また厨子二階には虫籠窓(むしこまど)という土塗りの格子窓がついていることが多いです。

漢字の通り虫かごに似ていることからついた名前です。

この窓には雨などを遮るガラスが入っていません。

古民家は軒が深いため、雨が入ることは滅多にありませんが、イタチなどの小動物や虫が入る状態ですので、新たにサッシを格子の室内側につけることがほとんどです。

昔は囲炉裏などの煙で燻されるため、動物などが入ることは少なかったそうです。

 

今回お伺いさせていただきました古民家の厨子二階では養蚕業をされていたそうです。

養蚕をしていた古民家もあるというのは聞いたことはあったのですが、実際に物件として見たのは初めてでした。

過去に屋根の葺き替えをされており、養蚕の名残りなどが見られなかったのは残念でしたが、今後見れたらいいなと思います。

 

小屋裏の床は土(石灰で固めていると思います。)が敷かれていました。

これも実際に見れたのは初めてでした。

断熱の効果も期待できそうですし、囲炉裏などを使っていたので防火の意味もあったのでしょうか。

 

古民家と一口に言っても見る物件ごとで違いがあり、一括りにできるものではありません。

さまざまな物件を見てその家ごとに合った提案ができるようになっていきたいと思います。

 

 


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