2023.05.7
家づくりのこと
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輪和のSDGs
今井町でお家を計画しています
設計の阿部です。
橿原市今井町にて新築を計画しています。今井町は江戸時代からの古い町家がまとまって保存されているエリアで、時代劇の撮影にもよく使われる町です。敷地は今井町伝統的建造物保存地区内にあるため、伝統的な意匠に配慮した計画をすすめているところです。
今井町には町並み保存を担当する役所機関があり、細やかな助言を受けています。配置計画、建物高さ、玄関戸の高さ、腰板の高さ、格子の間隔、格子の種類、仕上げ方法など、「今井町らしさ」を再現する寸法を具体的に教えていただきました。
今井町は商人の町で、商売をするお家が連なっているという前提の町並みです。通り沿いに「しもみせ」「みせのま」「みせおく」という異なる機能を持った空間を表す意匠が連続して、今井町の町並みが形成されています。
町並みにひとつでも異質なものが入ると整った町並みの印象が薄まってしまいます。一方で、今回は個人の住宅を計画していますので、そもそも「みせ」機能は持ち合わせておりません。町並みも配慮しつつ、どうやって、どこまでその意匠を取り入れていくのか、考えどころです。
今井町の例は保存地区にあることから極端かもしれませんが、そういった保存地区にあらずとも、周囲の住環境に合わせた外観計画は、どこの敷地であっても考えていきたいことです。住宅を評価認証する制度のひとつであるCASBEE戸建では、良好な町並や景観への配慮は、地域の環境の質を高めるという評価もされています。個人の住宅であっても、周囲に影響をあたえる町の顔でもあることを意識し、計画を進めていこうと思います。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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