2026.02.28
木の家づくりのこと
古民家のこと
木製面格子の経年変化
設計の阿部です。
先日7年前に施工させていただきましたお家を訪問する機会がありました。
玄関横の窓に桧で木製面格子を作らせていただきましたが、その木の色がグレー色に変化していました。無垢材ならではの経年変化の味わいです。
下の写真は施工後すぐの様子です。

無垢の木材は主に太陽光により木材に含まれる抽出成分(リグニンなど)が変質されることで、表面から色の変化をもたらします。室内のスギやヒノキの床板が、だんだんと濃い色合いに変化するのはそのせいです。樹種によっては色が薄くなるというケースもありますが、経年による色の変化はすべての樹種にみられます。
外部ですと、その分解された成分は水に溶けやすいため、それらが雨によって木材の外に流れ出ることで、グレーの色合いに変化していきます。
リグニンは木材の細胞を構成するセルロースを補強する働きがあるため、それが流出すると強度が低下します。外部に使用する際は、写真の事例のように雨があまりあたらないような場所に使用するなど計画の時点で考慮しますが、ウッドデッキなど雨風にさらされるところに無垢の木材を使用する場合は、抽出成分の流出を防ぐための保護塗装などをする必要があります。保護塗装は定期的に塗り替えが必要です。
ちなみに内部にある無垢材は雨にさらされることはないので強度は低下することなく、むしろ乾燥がすすんで強くなると言われます。古民家の健全な梁を再利用することは全く問題がありません。
無垢材は年月がたつにつれて様相が変化していく生物材料です。それを良しとして楽しんでいただけるかどうか、また外部に木材を使用する際には更新やお手入れについてもお客様とお話をしながら打ち合わせをすすめていきたいと思います。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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