2019.02.5
社長ブログ
木造軸組みはリフォームしやすい?
私の家のリフォームです。
リフォームは一般的に、住宅設備 水回りの交換から汚れが目立ってきた内装
のやり変え、劣化した部分の取り換えや塗装、間取りの変更、性能(断熱や耐震)
の向上などがあります。
構造を触らないリフォームはそれほど費用はかかりませんが、間取りの変更や性能
の向上は費用がかかります。
新築の場合は、新しい間取りを最初から考えることができますが、リフォームは
今ある家の中で考えることになります。
「この部屋とこの部屋を一つにして広くしたい」という要望はよくあります。
確かに図面上ではどうにでもなるのですが、基本今ある間仕切りを無視して造る
ことはできません。
というのは、基礎は今ある間仕切りの下にあります。
壁は基礎の上にあって初めて耐力壁(地震に対抗する壁)になります。
平面図に基礎の配置をしてから間仕切りを考えます。
どうしても今ある間仕切りとは違う位置に壁がほしい、なおかつ耐力壁にしたい
場合はその下の新たに基礎を造ることになります。
できれば今ある間仕切りに沿って壁を造り、新しい間仕切りにすることが余分
な施工をしないですむ方法です。
和室のように建具しかなく、壁がなくてもだいたい基礎は間仕切りの下には
あります。
また、柱は単独で建っているものではありません。
柱の頭をつなぐ梁や桁が必要です。
梁は2階の床を構成しています。
柱は2階の床を支えています。
柱と柱の間隔が広いと梁が2階の荷重に耐えられなくなることもあります。
(既存の梁の下にもう一本補強の梁を入れて支えることがあります)
特に2階の外壁が載っているラインの下にはたくさんの壁が必要です。
外壁は重いですから。
そして2階の柱は1階の柱ほど荷重はかかりませんが、屋根を構成している
母屋や棟木を支えています。
母屋や棟木を支えている柱の下には1階にも柱があるのが理想です。
木造軸組の家はリフォームにも対応しやすい構造ですが、構造を重視すれば
このように制約の多い構造でもあります。