2022.12.24
現場から
4回目の墨付け

輪和建設の森下です。
現在、吉野で新築の墨付けをしています。住宅としては2軒目で、門屋など大小合わせると4軒目となります。
私はこの墨付けが一番好きな仕事です。何十年と生きてきた木を自分の目と感覚で強く美しく組み上げていくことができるからです。構造的には木の元末(もとすえ)や反りなどをみてどこに使うかを決め、材料の寸法に合わせて、欠損は少なく、強度は強いような仕口、継手を考えていきます。意匠的には、化粧材をどの面が綺麗か、目線の高さや日の当たり方などを予測してどのようにその化粧材を綺麗に見せるかを考えながら使います。
この墨付けの作業は、道具を使って切ったりすることがないので、体的には一番楽な作業だと思います。私も大工になったばかりの頃は、楽そうでいいなーと思ってました。
しかし、実際にやってみて体は使わないだけで、頭は他の大工仕事の何十倍も使っているように思います。大工さん達が墨付けしとると寝られんかなるよと言っていたのがようやくわかりました。
墨付けを進めていく中で、だんだんと合ってるかなと不安になる一方で、組み上がった時、どんな家になるだろうと考えるのが楽しみになっています。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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