2019.04.15
現場から
社長ブログ
階段
大工さんが階段を加工しています。
少し考え込んでいるようです。
階段は基準法で1段の高さ(蹴上げ)、足を置く面(踏面)、幅
が決められています。
蹴上げが23センチ以下、踏面が15センチ以上、幅は75センチ以上
です。
これは最低守るべき規定でこのまま作るとかなり急で昇りにくい
階段になります。
リフォームなどで昔の造りの家に行くと時々これくらいの階段が
あります。
ある記事にこんな基準が書いてありました。
昇り降りしやすい階段は「蹴上げ×2+踏面=60センチ」になる寸法
とのことです。
当社では蹴上げ19センチ位、踏面22センチ位が多いです。
当てはめてみるとちょうど60センチになります。
大体どこもこれくらいではないでしょうか。
これより小さいと小刻みに昇る感じになり、これより大きいとやや
大股になると思ってもらえればいいです。
これが日本人の平均的な体格にあっているのでしょう。
家をプランしていると階段は意外と難しいです。
階段室をできるだけコンパクトにしようとすると180度廻りの階段に
なることが多いです。
階段室は1坪くらい(1間角)を想定しますが、平均的な家の階高から
蹴上げを割り出すと15段登り切りになり、15段を180度廻りに採用する
と廻り部分が6段廻りになります。
これはやや狭くて外回りをしないと踏面が狭いです。
4段廻り位にしたいところですが、そうなると階高を下げるか階段室を
広げるかとなります。
緩やかな階段は昇り降りしやすいですが、段数が増えてしまいます。
私は個人的には1階の階高を低くすればいいと思うのですが、天井は高い
ほうがいいという人が圧倒的に多いです。
某ハウスメーカーも天井の高さを強調しています。
階段は何段あるのか知りませんが。
また階段にはいろんなタイプがあります。
一般的な箱型の階段から、オープン階段やアイアンを使った階段など。
日本の住宅の場合はあくまでも2階に上がるための設備ですが、宮殿建築
では室内装飾の舞台でもあります。