2025.07.29
古民家のこと
瓦屋根
戌亥です。
先日、古民家の調査で瓦屋さんと屋根に登りました。
現在では、屋根というと
ガルバリウム鋼板
スレート
シングル
平瓦(平板)
などなど…
様々な選択肢があります。
古民家では和瓦か茅葺か銅板葺きの3つくらいしか見たことがありません。
その中でも和瓦が一番多いように思います。

今回も大部分は和瓦で軒先だけ銅板の一文字葺きがされていました。
古民家は軒が大きく出ていることが多いのですが、和瓦ですべて施工すると瓦と土の重みで軒が垂れるため、軒先を銅板にしているのだと思います。
見た目にも軒先が薄く見えてかっこいいです。
今回調査した物件は一度葺き替えがされているため、瓦の下に土はおらず、銅板も同時に替えたのか穴あきなどもほとんどありませんでした。

瓦と銅板の取り合い部分だけは雨水の落水があるせいか修繕がされていました。
こちらは銅板かガルバリウム鋼板製の水切りを差し込んで、これからも長く雨漏りがしないように工事が必要になると思います。

同様に勾配の違う瓦と瓦がぶつかる谷と言われる部分の銅板も穴あきがあるため、交換が必要になります。
昔は銅板が使われていましたが、最近では水に強いステンレス鋼板を加工して取り付けることがほとんどです。
また調査している向かいの建物の棟(屋根の頂点部分)が初めて見た組み方で面白かったです。

棟の瓦の隙間から向こう側が見えています。
瓦屋さんに聞くと、青海波(せいがいは)という組み方らしいです。
由来は着物や暖簾の柄に使われている波模様を青海波というらしく、そこから来ているみたいです。
鬼瓦に「水」という漢字を刻んでいるのもそうですが、昔の方は本当に建物から火を遠ざけるために水に由来する縁起を担いでいます。
それだけ建物に対する思い入れや火事の怖さを実感していたのだと思います。
また、青海波には
未来永劫へと続く幸せへの願い
人々の平安な暮らしへの願い
という思いが込められた縁起物だそうです。
奈良でも宇陀でよく見られる組み方だそうです。
台風などの強風にあまり強くないそうで、最近ではほとんど施工しないそうです。
きれいに残っているものも珍しいそうです。
一人で調査に行くとこういったことを知ることができないです。
一緒に調査に同行してくださる職方さんには瓦だけに限らず様々なことを教えてもらえるので、勉強になりますし、なにより面白いです。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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