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2025.02.10

古民家ブログ

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雇い実、目地、ビスケット

今年の冬は比較的暖かいと思ってましたが、

先週あたりから急に冷え込みました。

先日は事務所の前の富雄川も氷が張っていました。

東北や北陸と違って雪がほとんど降らないのは

かなり助かっているのではないかと思います。

しかし先日は奈良県でもやや北部の方に家に伺おう

としたら道路が凍結で通行止めになっていました。

この時期になると時々,雪や凍結で現場に行けないと

いうことが起きます。

30年ほど前は左官の塗り壁が凍結して流れ落ちる、

土間のタイルの下地が凍結して浮き上がるといったこ

とがたまにありましたが、最近はほとんど聞きません。

そんな仕事自体が少なくなっているというのもありますが。

 

ビスケットジョイントです。

無垢材の床板は短辺が実加工されていないものが多いです。

そこで葉のような形をした薄い木片を差し込んで実の代わり

にします。

ジョイントカッターという機械を使って薄い溝を掘って差し

込んでいます。

単純に形が似ているのでビスケットと呼んでいますがダボ

のようなものです。

 

こちらは和室の敷居です。

目地を造って柱に差し込んでいます。

こちらは階段の段板です。

階段の廻り部分は広いので板を継ぐことになります。

これは「雇い実」と言う板の接合方法です。

双方の板に溝を掘ってそこに別の木を埋め込みます。

継ぎ目に目違いが起きないようにするためです。

 

木(板)にはいろんな継ぎ方があります。

構造材の継ぎ手や仕口もそうです。

先人たちが考え出したものです。

どれもこのような加工はしなくても造ることはできます。

当たり前のようにする大工さんもいればしない人もいる

かもしれません。

完成すればわからないかもしれません。

しかし長い目で見ればこちらの方が長持ちします。

せっかくの技術ですから使えるところには使うのが

いい家を造ることになります。

 


「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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