2019.06.7
古民家ブログ
小屋組み
輪和建設の西川です。
今日は午前中はかなりの土砂降りでした。
朝一番から解体予定の現場に行っていましたが、よく濡れました笑
様々な、お家を見させていただくと毎回発見や学びがあります。
特に、古民家の小屋組みは大工さんの工夫なのでしょう、家ごとに様々な組み方を見ることができます。
上の写真は、屋根を支えている母屋や棟木を支える柱(束)に横材(貫)が沢山貫通しています。
土壁の中にも、同じように横材(貫)が通っており、この貫材が柱同士をつなぎ
揺れや変形も全体で受け流していきます。細い材ですが、大切な材なのです。
こちらは、屋根の荷重を天秤のようにうまく利用して梁をかけています。
屋根の荷重で梁は下がろうとしますが、柱を支点として、軒先は持ち上がります。
屋根が垂れないように工夫しています。
様々な形状の丸太梁が使われていますが、
昔の大工は山に生えてる木を見てからこの木はここに使おうと考えていたそうです。
これは住宅ではありませんが、四国村にある砂糖しめ小屋です。円柱の壁の中に柱を立てないように梁が複雑に掛け合い支えています。
一本一本はさほど大きな丸太ではありませんが、バランスがよく、建物に入った瞬間驚きました。
良くも悪くも近年の軸組の小屋組みは殆ど同じような作りで、このように場所場所での変化は見なくなってきました。
かなり構造的に理にかなったものが多いので、一部分でもいつかこういった技法を使っていきたいと目論んでいます