2018.11.29
社長ブログ
筋かいと基礎
現代の日本の住宅は、柱と横架材(梁・桁)で組み立てられ
ています。
軸組み工法と言われています。
まだ、基準法が未完成だったころこの構造は地震等の力が加わ
ると「長方形」であるはずの柱と横架材で構成される軸組みが
平行四辺形の変形します。
この変形を防げば地震が起きても倒壊しないと考えました。
そこで対角線上に斜材(筋かい)を入れるようになりました。
筋かいを入れるには長方形を構成するために柱の足元に土台は
必要になります。
ところが、この筋かいを入れた建物が地震の力を受けると柱が
土台から引き抜けたり、基礎から土台ごと持ち上がるといった
ことが起きました。
そこで、土台(柱)を基礎に固定する、柱と横架材を金物で補強
するようになりました。
家はどんどん頑丈になってきたのですが、土台が基礎(地盤)に
固定されているので地震の揺れはそのまま家に伝わります。
地盤と基礎が固定されていなければ、地盤の動きが家にかかり続
けることはなくなります。
これが、一部で採用されている免震と言われる工法です。
高層ビルなどではかなり採用されています。
しかし、古民家といわれる昔の家は地盤と家が固定されていません
でした。石の上に柱が載っているだけです。
地震の揺れが直接家に伝わりにくい造りでした。
そこに土葺きの瓦屋根などで重い家でした。
しかし、重いということは慣性が働いてその場のいようとするので
倒壊しにくかったのではないか といわれています。
重い屋根が不利というのは家が基礎に固定されているからです。