2019.11.3
社長ブログ
見学会をしてみて
昨日から明日まで3日間、新築の家の構造見学会とリフォーム
の完成見学会をしています。
その構造の見学会に来られた方、女性の方ですが、やはり構造
を見ても今一つピンとは来ないようです。
それはそうです。
完成すればほとんどわからなくなります。
何が使われているかもわからないかもしれません。
その方が言われるにはある営業マン(おそらくハウスメーカーの
営業マン)に「構造材は集成材の方が強いですよ」と言われたそ
うです。
一般の消費者の方は営業マンにそう言われれば「構造材は無垢の木
(自然の木)よりも集成材の方がいいんだ」と思ってしまいます。
確かに強度試験をすればほとんどの場合集成材の方が強度は大きいです。
たまに同じ荷重をかけても集成材の方が先に割れてしまうこともあります。
それだけ天然の木は自然のものなのでバラツキが大きいということです。
しかし、どちらが強度的に強いかどうかは別としてどちらを使っても
強度不足になることはありません。
ただ、集成材は品質のばらつきが少なく、天然の木のように収縮したり
捩れたりということはほとんどありません。
要するに使いやすい木です。
ですからハウスメーカーさんは集成材を使います。
しかし集成材もデメリットはたくさんあります。
集成材には桧のようないい木は使われていません。
接着剤で固められた材料です。
造った時が一番強く、30年程度経過すると急速に劣化するとも
言われます。
集成材と言っても木を寄せ集めて造っていますから、それぞれの
木は湿気の影響を受けて動こうとします。
これはかなりの力がかかります。
それが破断につながるということです。
いっぽう、無垢の木、自然の木は乾燥に伴って徐々に強度を増します。
造った時の集成材は強くても経年により強度は逆転するとも言われます。
強度が逆転するくらいならいいですが、破断は困ります。
リフォームの完成見学会にも来てもらいました。
ハウスメーカーさんの家はよくできているのだけれども「息が詰まる
ような感じがする」と言われてました。
間取りによるものなのか、仕上げの材料によるものなのかはわかりません。
そしてリフォームの家をみて「今の家と違いますね」
と言われたのですが、その時はどういう意味か分かりませんでした。
どうやら今の家というのはハウスメーカーさんのような家のことだっ
たようです。
ハウスメーカーの家はほぼ新建材で造られています。
そして壁や天井はおそらくクロスです。
私の家は床はヒノキ、壁は漆喰、天井は和紙で仕上げています。
そして建具も建具屋さんに造ってもらった木製の建具です。
全てが昔の家のように感じられたのでしょう。
自然素材を使った家づくりはたくさんあります。
私はそう思っていても、一般の消費者の方の中には家というのはハウス
メーカーが造っている家のことと思っている人がたくさんいるというこ
とです。
メーカーさんの影響というのは大きいですね。
業界の中にいるとわからないものです。
明日まで見学会をしています。
よろしければ見学に来てください。