2022.07.3
現場から
古民家は個性豊か
現場監督の植田です。7月が始まったばかりなのに体感は8月半ばで混乱しています。
ここ数日で古民家の現地調査へ2軒伺いました。
ひとつは屋根裏兼2階のような空間の「厨子二階」に「虫籠窓」のあるお家で、オフィススペースとして厨子二階の利用を検討されていました。
普通の2階建てよりも少し天井は低いですが、とても広々しており、物置にしておくにはもったいないというのもよくわかります。
人が長時間過ごす空間とするには、断熱や空調・通気を改善したり、機器類を置く場合は床に補強が必要であったりといくつかハードルがあり、もう少し検討されるとのことでした。
もう1軒は瓦屋根に茅葺き屋根が乗っているお家で、傷んだ構造部分の補修と室内の改装を検討されていました。奈良県の所々で見かけるこの特徴的な造りの屋根ですが、私は今回初めて茅葺きの中を見させていただきました。
現在は1階に天井が張られていますが、茅葺きの内側は天井のない頃、長い年月燻されて真っ黒になった骨組みが見られました。お家の壁も土壁の質感が残り、趣と温かみを感じます。経年変化で傷んだりたわんだりと使いにくさや不安のある部分を直しながらも、古民家ならではの味わいをできるだけ残したいとのことでした。
古民家と言っても本当に様々でとても勉強になります。現代では再現が難しい・できないような貴重な造りが多々あるのもそうですが、何よりこの時代まで受け継がれ、大切に残されてきたそのお家の良さを、さらに先の時代まで継いでいく助けになれればと思います。
(大和民俗公園の古民家郡でゆったり…いえしっかり学びます…)
https://parkful.net/2017/10/yamato-minzoku-park/
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