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2021.05.16

社長ブログ

木材費の値上げ

今、日本の木造住宅業界は「ウッドショック」の影響

を受けています。

簡単に言えば輸入木材が入ってこなくなって木材価格

が高騰し始めているという状態です。

プレカット工場に材料が入ってこないという状況でも

あります。

 

日本の林業は衰退していると言われます。

しかし、少しづつですが日本の各地でスギが使われ始

めています。

国産材の自給率も37%と上昇傾向にあります。

生産量は 最少だった 2002 年から10年間で 1.4倍になっ

ています

この数十年間、国産のスギは低迷していました。

需要は伸びず、伐期を迎えつつある人工林は手つかずの

ところが多く輸入材に負けています。

 

 

ウッドショックは今回が初めてではなく3回目なんだそうです。

「第1次ウッドショック」はアメリカで絶滅危惧種を保護 する

ために伐採規制が行われた時に起きています。

国産材の需要が見込めるチャンスと思われましたが、供給量の

減少分を日本の杉が埋めることはありませんでした。

選ばれたのは、ヨーロッパ材でした。

日本の木は品質が一定していなかったのが原因だそうです。

 

日本では木の状態を見なが ら職人さんが柱に挽き、狂いや反り

を見越して大工さんが家を建て、不具合が生じれば修繕 する、

そんな家づくりが当たり前だったために、グリン材(未乾燥材)

のままの柱材を生産するという習慣 を変えられませんでした。

建築の現場で求められる木材は、乾燥材や集成材になっていき

ました。

家も、家電製品や自動車のように数 値化された性能で判断され

る時代です。

 

 

そして木材価格の再びの高騰「第2次ウッドショック」 です。

中国の木材消費の増加で供給が追いつかなくなったことが原因

でした。

そして今回の北米での住宅需要の増加による輸入材の不足です。

 

ウッドショックが起きるたびに少しづつですが、林業(製材)

の生産体制も改善されてきているようです。

大手のハウスメーカーもこれを機会に国産材を多用するよう

になるかもしれません。

 

※一部「神籬(ひもろぎ)」から抜粋しています。

 

先日取引している材木屋さんから、木材費値上げの通知

が届きました。

10%から18%ほどの値上げです。

明日は、吉野の材木屋さんが今回の件で来社予定です。

構造材がどれくらい値上がりするのか、またいつまで

続くのか、回復した時どれくらいの価格で落ち着くのか

先行き不明です。

 

 

5/22(土)・23(日)に構造の見学会をさせていただきます。

輸入材、ホワイトウッドや米松は使っていません。

吉野の木で造った家です。

「日本の杉や桧、松はこんな木材です」というのがわかります。

 

NEW 「共働き子育て世帯ほぼ平屋の家」構造見学会