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2021.01.24

社長ブログ

リフォームできるかできないか

 

リフォームの現場です。

現場に行けないときは現場監督が撮ってきた写真で進捗や

施工状況を確認しています。

 

リフォームとなると今でも土壁の家はたくさんあります。

土壁はなるべくそのまま残すようにしています。

土壁も耐力壁の一部ですし、断熱性能はあまりありません

が蓄熱性や調湿性は十分あります。

 

床の施工から、間仕切り壁、天井下地、天井の石膏ボード

の順に施工が進みます。

 

 

構造の梁が見えていますが、これは最近の流行でもあります。

一時期、なんでも建材で隠してしまうリフォームが流行って

いましたが今では化粧梁にすることが多いです。

ただ、天井裏に隠れている梁はどんな梁でもきれいな状態

であるとは限りません。

もともと見せるようには造られていないことが多いです。

 

 

リビングですが、高いところに窓を設置して明かりを取り

込むようにしています。

部屋が広くなるほど部屋の中心部分は暗くなりがちなので

高窓は採光に有効です。

 

この家も築年数は古く、古民家の部類に入るかもしれません。

「古民家」はここ数年流行りです。

古民家を購入してリフォームする人もいます。

しかし、どの程度の家ならばリフォームできるのかの判断は

難しいです。

建て替えたほうがいいこともあります。

築100年を超えるような古民家でもリフォームできることは

あります。

古民家は大きな材料が使われていることが多いのでそれを支

えるために構造自体がしっかりしていることが多いです。

しかし、屋根の重みに耐えかねて傾いていることもあります。

傾きが大きいとやはり難しいです。

古民家は石場建ての家が多いので不同沈下は屋根の瓦さえ

おろせばジャッキアップで何とかなります。

大きな材料が使われていなくても、雨水やシロアリによる腐朽

がなければ構造は大丈夫です。

 

古民家と言われる家は誰が見てもわかるようにほとんどが真壁

と言って柱や梁が見えています。

それゆえに構造材は傷みにくくなっているので少し築年数の浅

い建売系の住宅よりは程度がいいことが多いです。

しかし、古い家ほどどこで何があるかわかりません。

よく言われる(聞かれる)「壊してみないとわかりません」です。

「おそらく取り換えることになるであろう」とマイナスの面ばかり

考えると見積金額はどんどん上がります。

かといって、いざ工事を始めてから「追加」ばかり言えません。

そういった危険負担もあるので施工する側としては建て替えを勧

めることが多くなります。

それでも、使えるもの、いいもの、であれば解体してしまうのは

もったいないです。