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2020.12.12

社長ブログ

杉板を斜めに貼ると・・・

 

大工さんが屋根の野地板の試験体を造って

います。

しかし野地の杉板を斜めに貼っています。

普通屋根の野地板は横に貼ります。

 

これが一般的な施工方法です。

しかし、幅の狭い杉板は合板(コンパネ)のような

面としての強度は期待できません。

 

そこで斜めに杉板を貼ってみてはどうかというので

このような試験体を造って奈良県森林技術センター

で性能試験をしてもらうことにしました。

 

 

こちらが試験体の完成品です。

垂木に対して杉板を斜め45度の角度で貼っています。

想像してみても柱の間に入れる筋違のような働きを

してくれるはずです。

 

 

試験体を試験機に設置してもらっています。

 

試験は来週の月曜日です。

どんな結果が出るか楽しみなようでもあり、心配

なようでもあります。

合板のような性能が出れば合板を使わずに杉板で

屋根の面に強度を持たせることができます。

 

こちらは今施工させてもらっている新築の家です。

来週の12月19日(土)・20日(日)に構造の見学会

をさせてもらいます。

メーカーさんやほかの工務店と違うところは天然乾燥材

を大工さんの墨付け・手刻みで造っているところです。

構造用集成材や米松といった輸入材は使っていません。

また、大工さんが墨付け・手刻みをしているところも

ほとんどないと思います。

プレカットがほとんどです。

構造用集成材のほうが強い、プラカットのほうが安くて

確実といった考えもありますが、経年で強くなる天然の

木と造った時が一番強い集成材とは違います。

また、手刻みは大工さんが木を見ながら加工しますが、

プレカットは機械ですから木を見てくれません。

そんな違いがあります。

完成すればわからなくなる部分ですが、永く住まう家です。

見えないところはどうなっているのか、気になる方はご覧

になってください