2024.05.4
社長ブログ
モデルハウスも築18年
世間はゴールデンウィークの真っ最中ですが私は出勤しています。
長期の休みを活用して遠くに出かけている人もいると思いますが、
意外と家でゆっくりという人もいることでしょう。
誰しも考えることは同じでどこに行っても混雑するしお金もかか
ります。
昔のモデルハウスの写真を見ていたら建築中の写真がありました。
2006年8月の写真です。
18年前になります。
一般的な小屋組みではなく登り梁を使って造っています。
ハウスメーカーの仕事を辞めて今の家づくりを始めたばかりの
ころです。
メーカーさんの仕事は構造材は集成材、造作材は新建材でした。
全ての材料が工場から出荷されてきます。
構造材はもちろんプレカットで造作するというよりも組み立てる
ことが仕事のようでした。
そんな時に福島県の四季工房さんの家づくりを見学させてもらい
方向転換しました。
それ以来、天然乾燥材を使って大工さんが手刻みし、なるべく
新建材やビニールクロスを使わない家づくりをしてきました。
その後順風満帆とはいきませんでしたが何とか今に至っています。
基本的に家づくりの方針は変えていません。
新しい家づくりを始めたからと言ってどんな家でも売れるわけで
はありません。
当時は何らかの工法を強みとして持っておくことが一番有効でした。
そこで加盟させてもらったのがエアパス工法でした。
太陽の熱を利用するパッシブソーラーハウスです。
よく考えられた構法だとも思いましたし、取り入れたころは人気が
ありました。
しかし、家づくりは流行り廃れが激しいです。
10年、15年経過するとそういった工法を使わなくても単純に高気密・
高断熱にすればいいという家づくりが人気になってきました。
高気密・高断熱は数値で表すことができてお客様にも理解しやすい
です。
断熱性能も最低限は義務化の方向にあり今は各社数値を競うように
して性能を求めています。
一定以上の性能は必要だと思いますが、これも一時的な現象かも
しれません。
あまり高気密を追い求めると弊害もあるはずです。
一方新築工事は減少傾向にあって既存住宅の改修が増えています。
特に古民家は人気があります。
古民家は構造がしっかりしている家が多いので改修には向いています。
また今では使われないような材料や工法は残しておく価値があると
思います。
古民家に人気が出れば空き家対策にもつながります。
今の家づくりを始めたときは現代のような古民家のブームが来ると
は思いませんでした。
以前から古民家のリフォームがなかったわけではないですが、古民家
のような家を改修すると以前からある古い木材と新しい木材が入り
混じって完成しても違和感があると感じる人も多く、古材を使うと
古い木材を使っていると受け取る人もいました。
この辺りもずいぶん価値観が変わったものだと思います。
当社のモデルハウスも築18年になります。
モデルハウスの旬は3年から5年とも言われますから、とうに旬
は過ぎています。
新しくしたいのはやまやまですが資金のいることですからそう
簡単ではありません。
しかしこのような素材(天然乾燥材、漆喰、和紙、木製建具)
の経年変化を見てもらうのもいいと思います。
スクラップアンドビルドの時代でもありません。
よく「メンテナンスはどうするの」と聞かれます。
特別これといったことはしていません。
モデルハウスも築2年位に漆喰の隙間を補修しました。
外部の木製建具や戸袋の建具は削って調整をしたことがあります。
床は杉板のところはペーパーサンダー掛けをしています。
それから障子は貼り替えたことがあります。
そんなところでしょうか。
生活しているわけではないので普通の住宅とは違うかもしれませんが。
これから先、家づくりはどのように変化していくことでしょうか。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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