2018.10.26
社長ブログ
数寄屋門
数寄屋門の刻みをしています。
門の仕事はそうあるものではありません。
私がこの業界に入って初めて依頼を受けたのは20年
以上前のことです。
どうしたらいいのか分からず、またどんな門を提案し
ていいのかも思いつかず、既製品(既製品もあります)
のカタログを見てもらいながらその中から選んでもらっ
た方がいいだろうかなどと考えていました。
そうしたら施主さんが「柱が細い」「この木はなに」と
なり当時来てもらっていた年配の大工さんに相談したところ
「造ればいいじゃないか」とあっさり言われ造ることになり
ました。
大工さんでも数寄屋門は経験がないと造れません。
材料の寸法も教えてもらいながら発注しました。
施主さんもそれを聞いてすごく喜んでくれたのを思い出します。
門には柱の下に使う柱石や敷居の石、瓦、板金、銅の樋(竹節)
とどれも特殊です。
何戸か作らせてもらっているうちにコツも覚えて今では苦になら
なくなりましたが、やはり何でも経験ですね。
当社の今の設計も現場監督もいい経験になると思います。
それにしても、何よりそれを造れる大工さんがいるというのは
会社の財産でもあります。