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2019.01.9

社長ブログ

墨付け・手刻み

我が家のリフォームです。

建築当時の構造材が見えるようになりました。

現代の住宅では柱は4寸角(12cm角)が多くなりました。

それに伴って土台も4寸角、梁の幅も4寸です。

当時はまだほとんどの家が3寸5分角(10.5cm角)を使って

いたので我が家も3寸5分角です。

4寸に見慣れるとやはり3寸5分は細く感じます。

金物も現代のようなしっかりした金物は使われていません。

それでも新耐震基準以降の家ではあります。

当時は、構造計算などはしていませんから構造材の大きさは

大工さんの感に頼っているところがあります。

今ではほとんど見ることがなくなりましたが、墨付け・刻み

となるとどの大工さんも看板板を書きました。

現場監督が構造材を拾うこともありましたが、大工さんに書いて

もらうことが多かったです。

看板板だけを頼りに構造材を加工して家を造り上げるという技術

は大したものだと思います。

今では、図面さえあればプレカット工場が構造材を加工してくれ

るようになり、大工さんは構造を組むだけのことが多いです。

構造材の大きさは工場が決めるので大工さんはそこを考える必要は

ありません。

便利になる一方で、ものを造るという点では人の技術や知識は必要

ではなくなっていくのかもしれません。