2019.04.10
社長ブログ
限界耐力計算による家
現代の家は耐震性を確保するための構造計算として一般的に
壁量計算が使われます。
壁量計算は間取りの縦方向と横方向の耐力壁の量(筋違や合板)
が確保されているかをチェックします。
そして許容応力度計算という計算方法があります。
これは加重や地震に対して柱や梁といった構造材がその力に耐え
られるかどうかを検討するもので、耐震等級を表示するための計算
方法です。
耐震等級が表示されていれば壁量計算と許容応力度計算の両方が行わ
れていることになります。
この場合でも1階と2階の耐力壁の配置は重要になります。
しかし、どちらの計算方法でもなく「限界耐力計算」による構造計算
もあります。
地震の振動が家に与える影響を検討して安全性を確保する計算方法で
通し貫や土壁が耐力要素になります。
壁量計算よりも開放的な間取りが可能なようです。
また、石場建での設計も可能です。
どんな構造になるかというと
これはネット上の写真を拝借したものですが、上棟時にはこのような
状態になります。
仮筋違という斜めの部材がついてますが、これは仮に柱の垂直を確保
するためのものでこの後取ってしまいます。
そして、「通し貫」と言われる柱を貫通している部材が残ることにな
ります。
昔の土壁の家に使われていた方法です。
今回はこのような構造の家を計画しています。
昔ながらの造りの家もいいと思います。