2019.07.15
社長ブログ
施工中の家を見て回って
先日、今施工させてもらっている現場をグルっと一回り
してきました。
こちらは古民家と言われる家です。
断熱と水回りのリフォームをさせてもらっています。
古民家独特の大きな太い梁が使われています。
いぶされて黒くなっているのが特徴です。
こちらの家も同じころに建てられた家です。
差鴨居と言われる太い鴨居が使われています。
屋根の吹き替えと改装の工事ですが、不同沈下を起こしている
のでジャッキアップをしてレベルの調整をします。
昔の家は石場建てと言って石の上に柱が載っています。
加重がかかるとそれぞれが別個に沈んだりするので不同沈下が
起こりますが、修正は現代の家のように基礎やアンカーボルト
がないのでそれほど難しくありません。
重いので屋根の瓦は降ろしていますが。
この家も同じころに建てられた家ですが、上記の二件の家と比べる
と大きな丸太の梁や差鴨居のようなものは使われていません。
家が農家かそうでないかで造りが変わるようです。
京都の町家などが代表的ですね。
大きな材木を使わず、水平部材を重ねて造ってあります。
こちらは今、新築をさせてもらっている家です。
今までの家と比べて違うのはコンクリートの基礎があることです。
土間もコンクリートで土が見えません。
金物もたくさん使われています。
2階の床も製材された木材が使われています。
化粧梁として梁を見せることもありますが、ほとんどは天井を造って
隠してしまうことが多いです。
当社では吉野の天然乾燥の木を使っていますが、輸入木材や構造用集成材
がよく使われています。
50年、60年経過すると家の作り方も変わってきています。
格段に進歩したなと思う面もあれば昔の家の方がよかったのではと思う面
もあります。
それも時代の流れですね。
昔ながらの造りの家がたくさん残っているのは長持ちする造りになっている
からですが、断熱性や耐震性を追い求めれば現代のような家づくりになって
きます。
今の家が短命というわけではないですが、日本は環境的にも過酷な国だと
思います。
多雨、多湿なうえに台風や地震もたくさんあります。
性能重視にならざるを得ませんが、昔の家も同じような環境の中で続いてきた
のでよく考えられた家です。
日本にはこのような木造軸組みの家以外にツーバイフォーやプレハブもあります。
家にとっては不利な環境の下でこれだけいろんな種類の家がある国も珍しいので
はないでしょうか。
どの家が一番いいのかとなると、やっぱり昔からある造りの家が一番いいのでは
ないかと思います。