2022.09.28
社長ブログ
輪和のSDGs
杉板材を斜め貼りした屋根の構面

先週、棟上げさせてもらった家です。
当社ではいつも構造材は大工さんに刻んで
もらっています。
化粧になる柱をカンナで仕上げているところです。
この家の屋根の野地板ですが、斜めに45度尚角度を
付けて貼っています。
普通は横に並べて貼るだけなのですが、杉の野地板
では合板のような構面となる強度はほぼ期待できません。
当社ではなるべく合板を使わないようにしているので
何かいい方法はないかと野地板を斜めに貼ればどれくらい
の効果があるか森林技術センターで性能試験をしてもらい
ました。
杉板斜め貼り構面の試験のためのサンプルです。
試験の結果合板ほどの強度はありませんでしたが、
ある程度の強度を認めてもらうことができました。
お蔭で「火打ち」という部材は省くことできました。
合板を使えば簡単に済むことですが天然の板材でも
代用は可能になります。
板材を斜めに貼るという方法は屋根に限らず、床や
壁にも応用できるものです。
合板は昨今、基材となる材料が入手困難になり価格
がかなり高騰しています。
また、合板は製造にかなりの工程を要します。
この業界ももちろん必要な業界です。
しかし、もし合板の使用を少しでも抑えることができる
とすればこれも脱炭素の一端につながると思います。
「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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