2018.07.15
古民家ブログ
社長ブログ
伝統工法か在来工法か
先日、古民家鑑定させていただいた家です。
華奢な造りの町屋といった感じの家です。
ご主人によると1940年築と建築年数もはっきりしています。
外壁は土壁の真壁づくりで杉皮が貼られています。
中に入らせてもらうといかにも古民家らしく続間の和室や縁側
それから茶室まであります。
てっきり、石場立ての家だと思っていたらなんと布基礎があります。
1940年の時代に布基礎があったのかと驚きました。
(ひょっとすると一度改修しているのかも)
今の日本の住宅には伝統工法の家と在来工法の家があります。
昭和25年に建築基準法が制定されて基本それ以降は在来工法
の家が建てられているはずですが、基準法が行き渡らなかった
のか、それ以降も数年間は伝統工法の家が建てられています。
かくゆう私の実家も築60年ですが、伝統工法で建てられています。
伝統工法と在来工法の明確な区分けはありませんが、
基本伝統工法は、続間や四間取りの和室と縁側があり差鴨居といわ
れる大きな鴨居が使われています。
そして一番の特徴がコンクリートの基礎がなく、石の上に柱が直接
建てられていることです。
在来工法はご存知のようにコンクリートの基礎の上にアンカボルト
で固定された土台をもとに筋違や合板で耐力を取る造りになっている
家です。
現代建てられている家は99%在来工法です。
家そのものはいかにも伝統的な造りなのにコンクリートの基礎がある
のは私も初めてです。
これから、床下診断と耐震補強の検討をさせてもらいます。