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2024.05.30

家づくりのこと

スタッフブログ

照明について

設計の阿部です。

先日外国人のお客様から、現在使われている照明器具が眩しすぎて困るので、取り替えたいというご要望を伺いました。

その照明器具は、和室の真ん中に一灯ある丸い蛍光灯のペンダントライトです。よく日本の古いお家でみられるような一般的なものです。

下から覗くと二重の蛍光灯が剥き出しになっており、眩しすぎて目がしんどくなってしまうとのことでした。

日本のお家は欧米のお家に比べて明るすぎると言われることがありますが、映画など見ていると、欧米では部屋全体を明るくするというよりも、灯りが必要なところをピンポイントで明るくするような照明計画がよく見られます。天井は高くて暗く、壁につけられたブラケットライトが印象的だったり、暗い部屋のダイニングテーブルの上にあるペンダントライトがスポットライトのように食卓を照らしているというシーンもよく見られます。そして、ライトの色味は落ち着いたオレンジ色なのです。そのような落ち着いた色味の照明器具で育ってきた外国の方にとっては、白い蛍光灯のライトは頭がいたくなるほど眩しいのでしょう。

昨今の日本においても、部屋の真ん中にひとつ照明器具があれば良い、という考えは変わってきており、キッチンや書斎など作業をするスペースにはよく見えるような白っぽい明るい昼白色や温白色の照明を提案し、くつろぐスペースであるリビングや寝室には落ち着いたオレンジ色の電球色の照明器具を提案することがあります。また、年配で目の見えにくい方には、電球色ではなく温白色をお勧めすることもあります。照明の色味で部屋の雰囲気や居心地が変わりますが、見えないとどうしようもない、という事実もあり、いつも悩むところです。

また、照明器具はその位置やどこを照らすのか、も大事な要素です。壁につける照明、天井につける照明、間接照明で壁を照らす、床を照らす、などなど、いろいろと考え所は多いのですが、照明について考える時、太陽光の色や位置を意識することは少なくありません。

夕方の太陽の光はオレンジ色で低い位置から照らすので、寝室はそれにならいオレンジ色の電球色のライトを壁に設置する。

夕方にお風呂に入られる方には電球色を、朝お風呂に入られる方には昼白色をご提案する。

リビングは活動的な時とくつろぐ時とシーンを分けられるように、昼間の太陽の光のように上から照らすような天井付のライトと壁のライトをスイッチを分けて用意する。

といった具合に考えます。

 

育つ環境や年齢により照明の心地よい明るさや色が異なる場合もありますので、調色調光ライトも活用して、お客様の暮らしに合ったよりよい照明計画を提案したいと思っています。

 

 


「吉野の木を伝統技法で建てる工務店」輪和建設株式会社では、永く健やかな暮らしを求め、自然素材にこだわった奈良の木の家づくりをしています。
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